熟年離婚を避ける方法とは

夫にとっては寝耳に水!?の熟年離婚

熟年離婚。テレビや雑誌などでもしばしば取り上げられるテーマです。しかし、熟年離婚は本当に多いのでしょうか。

日本の離婚件数は、平成14年の約29万組をピークに減少し、平成26年では約22万組となっています。ただそのなかでも、20年以上連れ添った夫婦の離婚、いわゆる熟年離婚はふえていて、31年前に比べおよそ2倍になっています。

平成19年に始まった離婚時の年金分割制度も熟年離婚を後押ししていると考えられますが、このことだけで、「なぜ今さら離婚するのか?」という熟年離婚の謎を解き明かすことはできません。

熟年離婚のパターンとして、夫から離婚を切り出すことは少ないかもしれません。むしろ、長い結婚生活で我慢をつづけた妻が、夫の定年と同時に離婚を切り出すケースが多いようです。

長年、家庭に尽くしてきた妻に、定年後は親の介護までやってもらおうとして、妻があきれて離婚に踏み切る例もあると聞きます。うまくいっていると思い込んでいる夫にとっては寝耳に水というところが、熟年離婚をさらにショッキングな印象にしています。

妻への「甘え」

熟年離婚を切り出される夫には、どのような特徴があるのでしょう。パッと思い浮かぶのは、家庭のことはずっと奥さん任せで、家では機嫌がよくないご主人。

妻に家計の管理をはじめとして、料理や洗濯、掃除などの家事全般をいっさい任せて、自分が働いて家族を食べさせてやっているのだから当然だと考えている、保守的な意識の持ち主です。

このような夫にみられる心理は、妻への「甘え」です。夫は、自分のイメージや理想どおりに妻が動いてくれることを期待しています。また、家での不機嫌は、甘えが強いサインでもあります。なぜなら、自分と近い人に、「なんで僕の気持ちがわからないの?」という甘えの表現が、不機嫌な態度となって表れているからです。

そのくせ孤独はつらいので、見捨てられずつながっていたいという心理もあります。

子どもがいて、夫も仕事をしていれば、なんとか夫婦関係を維持しようとがんばれますが、定年を迎えていい年をした、機嫌のよくない「甘えん坊」がずっと家にいたのでは、たまったものではありません。

健康面にも影響する結婚の質

そこで、やはり熟年離婚をしてスッキリしたほうがよいのか、あるいはパートナーと一緒にいたほうがよいのか、という疑問が生じてきます。

健康面では、独身でいるより結婚していたほうがメリットは大きいというデータがあります。たとえば、アメリカの研究では、心臓手術後の経過は既婚者のほうが単身者よりも良好だったという結果が出ています。

さらに、この研究では同時に、「結婚の質についても調べています。結婚に対する満足度の高い人が術後15年後に生存している割合は、結婚に対する満足度が低い人の3・2倍にも上っていました。

ほかの調査研究などもまとめると、「熟年離婚はしないほうがよいが、悪い夫婦関係をムリに維持することはない」という結論になるのでしょうか。

しかしできれば、人生の終盤で離婚という消耗の激しいことはしたくはないものです。熟年離婚を避けるための鍵は、夫が握っています。鍵は「甘え」であり、この「甘え」を捨てることです。

熟年離婚ではなく、卒婚という選択も

そして、「妻はこうあるべき」「妻がして当然」という意識をなくすことです。しかし、考え方を変える、ということだけでは、具体性がなく難しいものです。こうすればよいというような、何か行動や習慣はないのでしょうか。

いちばん簡単なのは、「妻が一人でいる時間を機嫌よく許す」ということだと考えられます。妻が外出や旅行に出かけると不機嫌になる夫もいますが、それこそ「自分の思うとおりに動いてほしい」「自分を一人にしてほしくない」という勝手な「甘え」であり、妻の主体性を否定する行為です。

そういう意味で、「卒婚」というスタイルは、よい選択なのかもしれません。「卒婚」は、具体的な定義があるわけではありません。離婚をせずに結婚関係を継続しながら、それぞれが自由に自分のライフスタイルを送るというものです。

確かに、毎日べったり妻と一緒にいては、感謝の気持ちは薄れ、甘えが強くなるばかりです。「卒婚」は熟年離婚を避ける夫婦の新しい形であり、セカンドライフを考えるうえで、良好な夫婦関係をつづけるための選択肢の一つといえそうです。

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