白目が真っ赤になる。自然に治るといわれたが心配

眼球結膜の下の毛細血管が破れて出血する結膜下出血

Q.53歳、男性。数年前から、左目の白目が真っ赤になることがあり、眼科を受診しています。医師からは「結膜からの出血で自然に治るので心配はいらない」といわれました。治療をしないで様子を見ているだけでよいのでしょうか。将来、失明するのではと心配です。 (新潟県 A)

結膜下出血は、眼球の表面を覆う薄い透明な眼球結膜の下の細い血管が破れて出血したものです。眼球結膜の奥には強腰という白い眼球壁があるため、皮下出血のような黒いあざではなく、白目に真っ赤な血がにじんで見えます。しかし、結膜を破って血が外に出てくることはありません。

中高年者によくみられ、加齢による動脈硬化で血管の壁が弱くなることが主な原因です。とくに何もしなくてもおこりますが、目をこすったりせき込んだり、重い荷物を持つなど、いきんだりしてもおこります。また、高血圧症や糖尿病がある場合、脳梗塞の予防の目的で血をサラサラにする抗凝固薬をのんでいる場合も出血しやすくなります。

さらに、加齢により眼球結膜がたるんでしわになる結膜弛緩症があると、再発をくり返すことが知られています。ただし、重大な病気が隠されていることはまずありません。

治療の必要はないが、くり返す場合は眼科医に相談を

症状は、出血で白目が真っ赤に染まります。出血の程度はさまざまですが、白目全体に出血が及ぶほど強いこともあります。しかし、見た目の変化以外の自覚症状はほとんどなく、出血が強いときに多少ゴロゴロする異物感を感じる程度です。視力低下など見え方に影響することもまったくありません。

治療はとくに必要なく、自然に出血が吸収されるのを待ちます。出血は周りから徐々に薄くなり、3週間以内に消えてしまいます。出血の吸収を早める点眼薬や内服薬はありません。

また予防する方法もありませんが、結膜弛緩症が原因で結膜下出血をくり返す場合は、簡単な手術で再発を防ぐことができます。方法は、点眼麻酔下または局所麻酔下でたるんでいる眼球結膜を熟凝固して縮めるか、切り取って再度緩まないように強膜に縫いつけます。

結膜下出血は見た目に目立ちますが、後遺症を残さずに自然に吸収されるので、基本的には眼科を受診する必要はありません。ただし、くり返しおこり不快な場合は、前述のような治療によって予防可能なケースもあるので、眼科医に相談するとよいでしょう。

回答:日本大学医学部視覚科学系眼科学分野講師 石川弘先生

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