歯周病は中高年が歯を失う最大の原因

歯磨きをマメにしているから自分の歯は大丈夫だと思っていても、知らず知らずのうちに歯周病が進行しているかもしれません。歯周病は中高年が歯を失う最大の原因であり、命にかかわる病気の危険因子になることもあります。歯周病を防ぐ方法を知り、日々のケアに努めましょう。

歯と歯ぐきの境目にプラークがたまり、炎症をおこす

歯周病は、歯や歯肉(歯ぐき)に歯垢(プラーク)が付着して、歯ぐきに炎症がおこる病気です。プラークは細菌の塊で、異なる性質をもつ数百種類もの細菌がすみついています。歯周病の原因になる歯周病菌もプラークにすみついている細菌の一種です。

歯磨きがおろそかになり、歯や歯ぐきにプラークが残っていると、歯ぐきに炎症がおこり、歯と歯ぐきの隙間(歯周ポケット)ができます。プラークを放置していると、だ液の成分などを吸収して歯石になります。

こうして歯周ポケットにプラークや歯石がたまると、歯周病菌が増殖し炎症が強くなります。その結果、歯周組織がダメージを受け、歯を支えている歯槽骨(しそうこつ)が破壊されて歯が抜け落ちてしまうこともあります。

歯周病は口の中だけでなく全身にさまざまな悪影響が

歯周病菌は毒素や炎症物質を出し、それらは歯周ポケットの粘膜から体内にも侵入します。そして、血流にのって全身に運ばれて炎症をおこし、さまざまな臓器や器官に悪影響を及ぼすようになります。

東京医科歯科大学大学院の和泉雄一先生は「近年、国内外で行われた研究により、歯周病はさまざまな病気と密接に関係していることがわかってきました。たとえば、糖尿病になると細菌に感染しやすくなるため、歯周病にかかりやすく、悪化しやすいと考えられています。逆に、歯周病になると、菌ぐきからTNF-αなどの炎症物質がたくさん出て、血糖値をコントロールするインスリンの働きを抑制することから、高血糖になりやすいのです」といいます。

「そのほか、歯周病が進行した人は、肥満や動脈硬化、心臓病、脳梗塞、関節リウマチ、誤嚥性肺炎性肺炎などになりやすく、悪化しやすいことが報告されています。これらの病気の悪化を防ぐためにも、歯周病の予防や治療が必要です」(和泉先生)

歯周病の初期段階では目立った症状はなく、自分が歯周病にかかっていることに気づかない人も少なくありません。歯周病の症状がある人は歯科を受診し、歯周病かどうかを確認しましょう。該当する症状がない場合でも、ときどきセルフチェックを行い、定期的に歯科で検診を受けることが大切です。

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