中高年になると何でもないところで転倒する

下半身の筋力の低下は危険信号

年齢とともに体力や筋力が低下すると、日常動作にも支障をきたします。中高年にみられる筋力の低下は、下半身に顕著に現れます。疲労感やひざ痛のほか、歩行能力が低下して容易につまずくようになり、転倒を起こしやすくなります。

お年寄りが寝たきりになる要素の1つに、骨折があります。高齢者の転倒は、太ももの付け根の骨折を起こしやすく、それがきっかけで寝たきりになるケースは非常に多くなっています。現在、要介護認定者数は508.9万人、介護保険の保険給付費は6170億円(総額)にのぼり、介護保険費全体の増大を招いています。

転倒の原因には、筋力、バランス、歩行スピードの低下などがあります。特別な運動をした場合に転倒するのではなく、頭の中では脚を上げているつもりなのに、実際には動きが不十分で、結果としてつまずいて転倒することが多いこともわかっています。

加齢にともなう筋力低下で、つま先や足を高く上げられなくなり、すり足歩行になります。すり足歩行では小さな段差にもつまずきやすく、つまずいた場合も体を支える筋力とバランスのいずれもが衰えているため転倒してしまいます。

また加齢によって、歩くスピードも必然的に遅くなります。歩行速度の平均は、1秒間に1・3mです。これより遅くなると、転倒する確立が約4倍に上がり、反対に1秒につき1m上がることで転倒率が5分の1になるというデータがあります。

「転んだくらいで大げさな」と思うかもしれません。しかし、転倒は大きなリスクを抱えています。高齢者においては、「転倒-骨折-寝たきり」というドミノ倒しを引き起こす原因といっても過言ではありません。

転倒で骨折し、入院生活と安静を余儀なくされると、筋肉はやせていきます。痛みや不自由が残った場合、再骨折を恐れて動かなくなり、寝た計りになる可能性があります。長生きでも、寝たきりでは面白くありません。できることなら自分の脚で歩き、人の世話にもならず、充実した毎日を元気に過ごしたいものです。

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