健康を維持し寿命を延ばせるかも知れないビタミンD

過剰に取ると中毒症が出る可能性がある

アメリカの医学雑誌に掲載された過去の論文すべてを解析した研究によると、ビタミンDを摂取したグループでは、死亡率が明らかに低下することが証明されています。

こういった研究が示すように、ビタミンDの継続的な摂取で、健康を維持し寿命を延ばせる可能性もあります。ぜひ積極的な摂取を心掛けたいものです。ビタミンDを補充する方法としては、サケなど脂ののった魚、干しシイタケなどのビタミンDを含む食品を取ることと、日光浴の二つの手段があります。

しかし、シミなどが気になるので日光浴は避けたい、という人は、サプリメントでビタミンDを補充してもいいでしょう。ある大学教授自身、ビタミンDのサプリメントを1日2000~4000IU程度内服しています。

注意点としては、ビタミンDは過剰に取ると、高カルシウム血症や食欲不振、便秘、嘔吐などの中毒症が出る可能性があります。食品や日光浴で過剰摂取になることはありませんが、サプリメントで補給する場合は注意しましょう。

ビタミンDの1日内服量の上限は、日本の厚生労働省では2000IU、アメリカ科学アカデミーでは4000IUに設定されていますから、これらの値を目安としてください。

ビタミンDには、ガン化した細胞を正常に戻す作用がある

12年ほど前のこと。国立国際医療研究センター部長・医学博士の溝上哲也先生は自らの研究テーマである大腸ガンについて、基本的なことを調べてみようと思い立ち、都道府県別の大腸ガンによる死亡率に関する資料を眺めていました。

大腸ガンは、動物性たんばく質や脂肪が多く食物繊維が少ない、西洋型の食事が原因になると考えられています。ですから、西洋型の食事を取る機会が多い大都市圏のほうが大腸ガンになりやすいだろう、と予測していました。

ところが、データでは大都市圏よりも東北地方のほうが大腸ガンの死亡率が高かったのです。これは西洋型の食事以外に、大腸ガンを引き起こす別の要因がある、ということになります。

そこで、溝上先生はあらためて大腸ガンに関する研究論文をリサーチしてみました。すると、その現象を説明するヒントとなる淡二つの文献に行き当たったのです。

一つは、アメリカでも北方に行くほど大腸ガンの発生率が高くなるという研究データです。その論文では、大腸ガンの発生率にビタミンDが関連しているのではないか、という仮説が述べられていました。

ビタミンDは、日光を浴びることにより皮膚で合成されます。しかし、日照時間が短い北方の地域では、作られるビタミンDの量が少なくなりますから、それが大腸ガンの発生要因になるのではないか、というのです。

つぎに溝上先生が注目したのは、白血病細胞にビタミンDを投与したら細胞が正常化した、という実験研究でした。ビタミンDには、ガン化した細胞を正常に戻す作用があるということです。

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